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秒速时时彩. 「できる」と「できない」の間

カテゴリ 中東

私の会社には、営業の電話がかかってくることがある。営業といっても、保険や羽毛布団を売りつけるのではなく、自らの売込みだ。つまり、イランのみなさまが雇い口を求めて電話で直接照会をしてくるのだ。勿論、「ではあなたを雇います」と答えるわけではなく、「ナショナルスタッフに空きが出た時に求人を出しますので」、と答える。そして、「もし興味があれば、単発の仕事である日本語または英語とペルシャ語の通訳もあります」と加える。


さて先日の朝、事務所で仕事をしていたら、電話が鳴った。普段は受付の担当者がまずすべての電話を取り次ぐのだが、その日はあいにく休み。だからその電話を私がとった。
受話器の向こうで開口一番、「ニホンゴ ダイブ デキル。オマエノカイシャ タスケル」ときた。
(余談だが、会話文をカタカナにするとカタコトの日本語のイメージが喚起されるというのは、何時ごろ発生した現象なのだろうか、また、外国語として日本語を勉強した人にこの感覚は伝わる者なのだろうか)

昭和の終わりから平成の初めの頃にかけて、イランのみなさまはビザなしで日本に来ることができたため、バブル景気という追い風もあり、10万人ともいわれるイランの若者が、当時日本に向かった。そこからのつながりで、今でも日本語ーペルシア語の通訳としてご活躍されている方々もいらっしゃるが、私は、咄嗟にその日本語(と名前を言わずいきなり本題に入るその姿勢)を考慮し、模範解答ではなく「すみません。あなたはどういうことができるのですか?」と、こちらもカタコトのペルシア語で聞いてみた。すると、「何がしてほしい?」と、なぜか形勢逆転を目論む一言が返ってきた。このままだと埒があかない予感がひしひしと感じられたため、ひとまず履歴書を送ってもらうことにした。

履歴書はこのやり取りの数時間後に送られてきた。そこに貼られた写真が書類に対して水平ではなくわりとズレていることはこの際おいておくとして、何と全て日本語がアルファベットで記載されていたことには驚いた。電話でのやり取りで察しがつくと思うが、口語・文語の区別ができていないことは言うまでもなく、文法や発音表記に相当の誤りがあり、日本語ネイティブである私が大胆な推測に基づいて、彼の経歴を何とか読み取った。

ここで断っておくが、彼の揚げ足をとることがこの記事の目的ではない。私もペルシア語でのやり取りでは間違いを繰り返しており、彼を嘲笑する立場にない。そうではなく、彼がそのような水準の自分自身の日本語能力について「日本語ができる」と判断し、それを基に就職活動をしているということが、典型的(と自称する)日本人の私にとって、非常に興味深いのだ。そこに、謙遜はみじんも存在しない。私なんか、例えばペルシア語の会議通訳をしてくれ、と頼まれたら、議題は何か、準備期間は十分にあるか、などとうじうじ考えて、結局そもそもそんな能力ないんじゃないかということに気づき、即答はできないだろう。どのような基準で「できる」と判断しているのか、とても気になるところだ。単に「できる」という言葉の意味を知っているだけでは太刀打ちができない領域であることが、私に異文化と触れ合っているという感覚を呼び起こさせる。

逆にいえば、彼に「できない」という選択肢はないのかもしれない。履歴書の日本語から判断する限り(履歴書に通常あると考えられる学歴の記載はなく、ただ、"kampta"を勉強したと書かれていた。そのような履歴書であり、書かれている内容ではなく、書かれている言語表記のみで判断せざるを得ななかった)、独学で日本語の会話を少し勉強したようだ。それを武器に、いっちょ日本企業で働いてやるぞ、と意気込みを新たに営業電話をかけたのかもしれない。

この、「できる」という感覚、私は一生かかっても身につけられる見込みは、これっぽちもない。



【ひとことペルシア語秒速时时彩】mokhlesam(モフレサム)
:"心からの/誠実な"という意味のmokhlesに、1人称単数の接尾辞がついた形。挨拶時に用いられるターロフ(←文字どおりの意味はほぼなく、人間関係の潤滑剤として使われる表現群)の一つ。右手を胸に当て、軽く目を閉じながら"モフレサム"と呟けば、あなたもこれで1歩ターロフ使いに近づいたといえる。



【書物で知るイラン15】『イラン・イスラーム体制とは何か 革命・戦争・改革の歴史から』、吉村慎太郎著、書肆心水
:【書物で知るイラン14】で紹介した吉村先生の、別の著作。本作はタイトルのとおり、革命前夜(1970年代)から、2005年の大統領選挙(大方の予想を裏切り、アフマディーネジャード氏が初当選)までのイランの社会・政治を解説したもの。イラン現代史を少し詳しく勉強したいという方には一読をお勧めする。小難しい概念も平易に説明されているため、読み進めるのは苦ではない。
この書評を執筆するために本書を再度斜め読みしたが、著者が本書の終章で「イランは何が起きてもおかしくない」とする見方は、現地で生活する者にとって、イランウオッチャーにとって、最も納得させられるものであろう。



*なおこの記事は筆者の個人的な経験に基づいて記載されており、筆者の所属する組織とは全く関係がありません。

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http://blog.livedoor.jp/mizutani67/

イランの首都テヘランに駐在中の筆者が見た、この国の模様を執筆するブログ。駐在先としてあまり聞かないと思われるイランの様子を肌で感じられるような記事を週に一回アップ中です!

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